ものいふ髑髏 の書評・感想

ものいふ髑髏

作家夢枕獏が贈る傑作短編集。
鬼、髑髏を題材にした平安朝物語から、渓流釣り、親父狩りなど
日常に潜むホラーまで全10編。
苔むした髑髏が喋り、大鮎の淵から女が水底へと足を引く。


図書館でジャケ借りしてきました。


館内の目当ての本を探し終えた後、今度は「ぐっとくる装丁」と「ぐっとくる眼鏡っ子」をテーマに館内を再度物色していて見つけました。


「ぐっとくる眼鏡っ子」はいませんでした。


このドクロの装丁、かなり良いよね。


内容も相当面白いと思う。


全体的に怖かったり、奇妙だったり、何故かエロかったりします。


ホラー小説っぽい装丁だけど不思議な話や奇妙な物語なんかがいっぱい載ってて1つの話をだいたい10分くらいで読める読みやすさだよ。


毎年夏になるとテレビとかでやる怖い話SPとか見ててバーン!!ってびっくりさせる所より、その話の起承転結の美しさとか話のもっていきかたの上手さに注目して見てしまう。


この「ものいふ髑髏」は10コの短編集が掲載されていて特に「夜の訪問者」と「抱き合い心中」がとても美しかった。


「夜の訪問者」

なんか人の体ってどっかの機能が麻痺したり失われたりすると別の組織や機能が失われた部分をカバーするんだって。


主人公は北アルプスで登山している時滑落事故に会い、その衝撃で両目の網膜を痛め手術するため10日間近く目の見えない入院生活をしている中で他の器官、聴覚や触覚が鋭敏になる。


足音で看護士を当てたり出来るくらい聴覚が鋭敏になり、
ある夜寝ていると隣のベッドからヒソヒソ話が聞こえてくるようになった。


誰かに聞かれないよう注意している小さな小さな声だけど鋭敏になった聴覚はその声を捉えてしまう。




「抱き合い心中」

鮎の友釣りをしに出掛けた川で体験したある怖い話。


「名前は書けないが中部地方のある川」とか書き方がホントにありそうで怖い。


ストーリーの進め方とか表題「抱き合い心中」への巻き込まれ方とか物語の描写がとても上手くて物語にスムーズに入り込めた。




何気なくパラパラページをめくって何気なくふーんって読める文章こそ逆に上手いんじゃないかと思う。


登場人物のセリフや考え方がいちいち嫌だったり、ストーリーが分からなくなって何度もページをめくり返したりつっかえてしまって何気なく読めない事ってけっこうある。


そんな時1冊読み終わるのにひどく時間がかかる。


本を読まない人の気持ちがよく分かる。


「難しそう。」とか「面倒くさそう。」とか。


でもこういったすらすら読める本って300ページくらいのページ数なら実際2~3日くらいで読み終わってしまうしそこには難しさや面倒くささなんて存在しなくって


物語の中に入り込んでいる間は本当に楽しくて、このままずっと読んでいたいって思う。


エッセイとか短編集の短い話って「そーいえばこの前こんな本読んでね」って友達とかスナックのおねーちゃん的なおねーちゃんとかに話しやすいし、その上内容を上手く伝えられた時、何かしら知的な人っぽい空気を醸し出せるんです。


上手くいくとおっぱいくらい揉めるかもしれませんね。


上手くいかないとぶん殴られると思います。


いずれにしろそれは簡単に揉めるような代物じゃないのです。


話が逸れてしまいましたがとても読みやすく、よく出来た短編集でした。


photo
ものいふ髑髏 (集英社文庫)
集英社 2004-08-20
売り上げランキング : 102342
評価

奇譚草子 (文春文庫) 腐りゆく天使 (文春文庫) 黒塚 KUROZUKA (集英社文庫) 鳥葬の山 (文春文庫) 夢枕獏の奇想家列伝 (文春新書)

by G-Tools , 2010/10/02



PAGE TOP
Profile
name:Jose
sex:male
age:31
本を読んだり絵を描いたりホームページを作ったり文章を垂れ流すのが好きです。
お酒がほとんど飲めずたばこも吸えなくてギャンブルとか全然面白くない草食系で 笹とか食ってそーだよねって言われるのですがベースは熊ですのでお気を付け下さい。
information
このサイトは管理人がネット巡回中に見かけたおしゃれな雑貨、ショップのキャンペーン情報、読んだ本の感想の紹介をしているサイトです。
主に楽天市場内のショップ、amazon、Moma、AllAboutさん等のおしゃれな雑貨をまとめて紹介しています。

アフィリエイトプログラムを利用しており、実際の購入手続きに関してはリンク先のショップでお手続きして頂くようになりますので ご購入の際はリンク先で商品情報をご確認下さい。
Contact RSS